2003年5月

「うらやか」に見るとは?」

●「うらやか」に見るとは、緊張したり集中することなく、リラックスしてモノを見ることです。
 気がついた方もいると思いますが、これは宮本武蔵がその剣法の奥義を纏めた『五輪書』にある言葉です(水の巻の中です)。
 武蔵によれば、モノの見方には「観見二つあり」としています。
 「見」とは目玉で見ることで、剣で言えば向き合った的の目を見ることを意味し、これは緊張や集中せず、「うらやか」に見るべしとしています。
 「観」とは直接目で見るのではなく、いわば気で見ることを意味し、剣で言えば敵の人間の背後、周囲全体を見ることを意味し、これは、うらやかとは逆に「強く」見るべしとしています。
 スケッチにこれを例えれば、その時「描こう」と思ったもの、人物であれ、花であれ、そこに目玉を向けるとき、決して緊張せずリラックスして見るということです。
 その時、同時に全体(構図といってもいい)は直接目で見ずに「気」で見る、しかもこっちは「強く」意識するということです。
※マリナーズのイチローが打席に立つときに、この「観見二つ」を使い分けているように思われます。
●以上のことを、あなた自身実際のスケッチでぜひ試してみてください。やってみなければ分かりません。やって一人で考えてみることです。
 又、興味があったら『五輪書』(講談社学術文庫・鎌田茂雄著が分かりやすい)を読んでみて下さい。絵を描く上で学ぶべきことが他にも沢山書かれています。


カフェ・フロールにて(パリ) 46×28cm
一点を固めてから描き広げていく方法、「一点突破」です。
このイラストは、サラダにすべてを賭けて描きました。ま、うまくいったので、あとはサラダをおいしく食べながら描き広げです。

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