2004年1月

「自分の線をつくる」

 明けましておめでとうございます。
 昨年は、「描きまくる」と「人物を描く」ことのコツを特に呼びかけてきました。
これに応えた「描きまくり娘」「描きまくりおじさん」などが各地に続々と出現したり、又人物クロッキーや人物デッサンにマジメに取り組む人がこれまた沢山現れたことはご存じの通りです。

 さてさて2004年度の呼びかけテーマは、ついに登場というか当然躍り出たというか、すでに描き続けてきた人たちの全てが現在ぶつかっているモンダイ、「自分の線をつくる」ということです。
「線」はあなた自身が実物を観察した上で、ペンによって辿るあなたの判断力と表現力の結果を示すものです。「線」はあなたのものの見方をそのまま現しますから、当たり前のことですが、あなたの精神性のすべて、感性のすべて、そして体力のすべてまでもが問われることになります。
 そこで「自分の線」をつくっていく、最初の手がかりとして、つぎの方法を提案します。
それは、今までの「とにかく線でカタチをうまく描く」ことのみというレベルを一歩引き上げ、一本一本の線に、気持ちを込めるということを開始してください。
 たとえば、一本の木を描くとしても、その中にある最も「激しい(強い)」線には、あなたの内なる今までに現したことのないような「激しさ(強さ)」を線に込めてみるのです。
 そして又、その木の中に潜んでいると見て取った最も「繊細な(デリケートな)」線には、あなたの内なる、かつて用いたことのないほどのデリカシーを込めたやさしい線で引き表してみるのです。
 「自分の線」をつくる、ということの出発の方法としてまず、あなたの内なる「激しさ」と「繊細さ」をギリギリまで線に表してみてください。ペンは使いようによって、おどろくほど素直にあなたの激しく強い気持ちや、限りなく優しい心根を紙の上に伝えてくれます。
 又、その両方の感情が、あなたの中に眠っていたことに気付かされます。
 ということで、2004年の初テーマは「自分の線」。
 たった今から考え、試してみてください。


ハロン湾サンセット (F4ランドスケープ、サインペン・リブ1本)
 去年のクリスマス・イヴの夕方、北ベトナムのハロン湾でスケッチしました。走る船の上で描いたので、文字通りの走り描きです。あなたへの年賀状です!


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