2004年10月

「3種類の線」

 線で絵を描いていると、否応なく「自分」が線に乗って現れてくるのが分かります。その線に、さらに意識的に「自分」をこめるとっておき?の方法を提案します。
「女線」、「男線」、「動き線」という3種類の線を持つことです。
●「女線」─ 花びら、女性の髪などを描くときに使う線。自らの内なる繊細さ、優しさを精いっぱいペン先にこめて引く線。
●「男線」─ 岩、木の根などを描くときに使う線。自らの内なる激しさ、強さを精いっぱいペン先に込めて引く線。
●「動き線」─ 人物、動物、流れる雲などを描くときに使う線。相手の動きにあわせるように、自らのカラダのうずきをのせ、速度をつけて引く線。
 スケッチの際に、この3種類の線を、意識して用いると、線全体、絵全体にびっくりするほどのダイナミズムが生まれてきます。
 これは、自分の中にひそんでいる「デリカシー」と「激情」と、もう一つ「肉体のエネルギー」を再発見する作業でもあります。
 この秋のスケッチで、ぜひ試してみて下さい。
※この「3種類の線」については、新刊『永沢まことの自分発見スケッチ術』で詳しく説明しています。その他、目からウロコの実践的技法が満載です。


マサイマラの丘(ケニア) 〈F6ワットマン〉
巨木の持つ「男線」に惹かれて描き始めました。でもモゾモゾと現れたハイラックスや、遠くのゾウは「動き線」で描かなければならず、
手前に咲く花は息を止めるようにして懸命に「女線」を引いた私であります。

─「動き線」の名人ドラクロアの線 ─
見よ、このダイナミズムを!
─「女線」の名人ボッティチェリの線 ─
見よ、このデリカシーを!
─「男線」の名人、ヴァン・ゴッホの線 ─
見よ、このパッションを!

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