2005年12月

「線スケッチ」ってなんなんだ?

 昔から絵は大きく分けて2つの方法で描かれてきました。
  DRAWING(ドローイング。線を使ってモノの輪かく線を描く)と
  PAINTING(ペインティング。色やグレイトーンを使ってモノの面を塗る)です。
 一見して表面に「線」がない「モナリザ」のような絵も、必ず線を沢山使った素描つまりDRAWINGによって支えられています。面や色が無くても絵は描けますが、「線」なくしては絵は一枚たりとも描けないのです。
 上の2つ、どちらも絵にとって重要な要素ですが、ではどちらが最重要か、つまり絵の根本かといえばそれはまぎれもなくDRAWINGといっていいでしょう。
 ではそのDRAWINGを創り出すものは何でしょうか?それこそ実物を見てその輪かくを描き(スケッチ、写生)とる、「人間」の観察力に他なりません。
 現代のあらゆる絵画は、こうしたDRAWINGの大切さを忘れ、PAINTINGによって表面を見た目よくつくろい、色でゴマ化したり、本物そっくりに描くことに明けくれてきました。
 DRAWINGのほうも、スケッチや写生などせずに、線を記号のようにキャラクター化して使う(浮世絵、コミック、アニメなど)ことばかりに夢中になってきました。
 
 「線スケッチ」とは、私たち「絵を描きたい」と思う者が、すっかり忘れられたDRAWINGという、絵の原点に立ち戻ろうという、ごくアッタリマエの考えから生まれたものです。
 それは言いかえれば、絵を描き手つまり「人間」の手に取りもどそうということです。やって楽しくないはずはないのですよ。


 タンザニアのンゴロンゴロ保護区のマサイ村で出会った、村きっての美少女です。マサイ語は全く分からないので身ぶり手ぶりの交渉の上、向かい合ってのペン描き約15分。風の音だけのふしぎな時間です。
マサイの少女マリア(M6アルシュ)
 私はこの「対面スケッチ」が大好きです。
 安藤美姫の決め技は4回転ジャンプですし、アントニオ猪木の決め技はコブラツイツトでした。私の決め技は?と人に問われたら、それは誰がなんといおうと「対面スケッチ」です。
 ニューヨークでの地下鉄スケッチいらい、25年間この技にハマって磨いてきたのでありますよ。
 ところで私は、'06年1月早々から単身ケニア南部のサバンナに参り、9日の(なんと!)70歳の誕生日はイシニャのマサイ村で迎えるつもりであります。(ウルルン生活?)
 ま、無事生還いたしましたら、大量の新作マサイ族「対面スケッチ」をお見せすることができるかと思います。
 8月吉祥寺美術館「永沢まことのびっくり!アフリカ展(仮題)」で大公開の予定。どうぞお楽しみに。

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