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2008年3月
桜スケッチの現実
「いい天気だ、今日は桜を描くぞォ!」」と買いたてのF10ワットマンなど抱えて、私はいそいそと出かけます。
「あれ?」いざ現場へ着いてみると、何かイメージと違うのです。桜はきれいだけれど、ゴミが飛びかっています。家族連れの花見客でいっぱい。ヤキトリの匂いが漂ってきます。「置き引きに注意しましょう!」公園のアナウンスがひっきりなしです。
とりあえず軽いスケッチをと、桜に近づいて描き始めたら、おばちゃんたちに囲まれ、花粉症のクシャミを背中に浴びせられました。
一枚の絵を描くということは、人生の現実から逃げることではなく、逆に現実の只中に入るということなのですね。
そう腹をくくらないと、スケッチなどできません。
何が起ころうと、逃げることなく、すべてを受け入れ受けとめた上で、静かにありのままの自分を保てたときにこそ、集中力を得て、白い紙の上に最初の線が引けるのでしょうね。きっとそうです。
……などと思いつつ、これからスケッチに出かけるところです。
今日はどんな「現実」が私を待ちうけていることやら。
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