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2008年4月

「線の快感」

 
「線スケッチ」を行う人が、最近おどろくほど多くなりました。
 ところが半年、一年と続けた人の作品を見ると、かなりの人が「線の落とし穴」に入り込んでいるように感じます。
 それは、ひとことでいえば「線に馴れる」ということです。「線に馴れる」結果どういうことになるかというと、「他の人と見分けがつかない絵」になります。自分の線が無いからです。
 今、あらためて、あなたの最新作を見直してください。その絵の中に……
1 ただシャカシャカ描いた、俗っぽい「手馴れ線」は無いか?
2 モノのカタチをなぞっただけの「ぬり絵線」は無いか?
3 キカイ的に描き込んで密度をつけた「水増し線」は無いか?
 etc……をチェックすることです。上のどれかに「ハッ」と気がつくと、破りすてたくなるはずですよ。
 次からは、初心に帰って、ヘタでもいいから、思いきりのいい心込めた、自分ならではの線を引くことです。
 たとえ一本でも、スーッと「斬れば血の出るような線」が引けたとき、全身をゾクリと快感がかけめぐるはずです。
 ぜひそのような「線の快感」こそを味わってください。


<今月の絵>


「萌えるオオシマザクラ」(新宿御苑)(850×660mmアルシュ)
今年は全国的に桜の開花が早く、3月30日に新宿御苑でオオシマザクラの咲き始めを描くことになりました。すでに満開のピンクの桜は陽光という名だそうです。木々の向こうに見えるのは建設中のコクーン(まゆ)・タワーです。

去年の桜スケッチでは、花弁の大開きばかり描いたように思いますが、今年はなぜか花弁の発生部分?に興味が集中しました。
これはソメイヨシノの発生部分。花序(かじょ)と言うそうです

八重桜の女王ともいうべき関山(かんざん)の花序です。「線」の宝庫でしょう?

特大の全紙を芝生の上に置いて描きました。結局2日通うことになり、線描きのべ9時間。フーッ。いたく年齢を感じました。


※'08 桜スケッチは Sketch Report につづく……。

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