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2008年5月

「すっぴん勝負」

 この間ある教室の講評会でT君が、全紙大の紙に線のみで描いた「新宿御苑の桜」を公開しました。
 ぶっ続けで描いても3日3晩はかかりそうなチョー精密描写に皆びっくりです。「うへー、すげえ」「こまかーい!」「きれい!」……と顔をすり寄せて眺めてしまいました。
 最近、全紙など大きい紙に描く人が多くなったこともあり、半分はヤケッパチ(笑)で、思い切り豪快な線を描いたり、T君のように超デリケートな線を描いたりする人があちこちに現れています。
 講評会や、誰かの個展などで、「これ色を塗る“前”のがよかったんじゃない?」とか、「線だけでやめといたほうがいいよ」なんて声もチラホラ聞かれるのです。
 実は、私も先日描いた全紙の一枚を、「このまま“すっぴん勝負”でいくか」あるいは「人前に出すには、やっぱりお化粧すべきか」などと、カベに吊り下げてにらめっこしているところであります。
 あなたも、どうです一度“すっぴん勝負”してみては?

<今月の絵>


「新宿御苑のガウディ」(新宿御苑)(760×560mm)
その1 新宿御苑の西側の森に、ラクウショウ(落羽松)の気根がニョキニョキと生えている沼があります。ガウディの塔のような、あるいは道端のお地蔵さんのようなフシギなそのカタチに惹かれて、全紙に描いてしまいました。

その2 これは部分のアップです。気根の太い線はピグマ2.0mmで、他はリブ。遠景の細かいところは筆サイン極細を使用。線描にかかったのはのべ約10時間です。

その3 全紙の線描を、いったんF6サイズの紙にコピーして、色を塗ってみたものです。線の勢いが見事に消えておとなしい絵になってしまいました。

その4 水墨画のようにスミだけで塗ったらどうなるのかと、「その3」をモノクロコピーしてみたのがこれです。これも中途半端ですね。もうしばらく「その1」のままにして考えることにします。
私のすっぴん勝負、果たしてどうなることやら……。


Sketch Reportをどうぞ……。