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2009年12月
「線スケッチ」はカンタンではありません。
「線スケッチで絵を描くと、カンタンに絵が描けるようになるそうですね?」と、ある集まりで聞かれました。
「とんでもないですよ。カンタンに絵が描ける方法なんてどこにもありません。線スケッチは一番カンタンではないほうかもしれませんよ。」と私は答えました。
私が実行してきた「線スケッチ」は、絵を描く「方法」ではなく、いわば「考え方」です。これを要約すると……。
1.常に「実物」を直接観察して「写生」を行うこと。プロ:入門者を問わずこの地道な作業こそが絵を描く上での基本でありまた、原点である。
2.写生は「線」描を中心に行うこと。エンピツなどを用いてものの立体感(リアリズム)をとらえる「面」描よりも、個人のものの見方(主観)がハッキリと表れる「線」描こそ、描写の基本である。
3.上の2つの考え方によって、「観察力(ものを視る力)」と「描写力(もののカタチを描く力)」とを、とことん愚直に、そしてめっぽう楽しく磨き続ける。
ということです。もう一つ加えればこの考え方を実行することによって、「絵を描くこと」を長年の商業主義やら、えらそうな権威主義から、「絵を描きたい」と思う人間の手にとりもどすということです。
カンタンなことではないと思っています。
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