<今月の絵>
「花鳥図屏風」
A.  6曲1双の屏風の一部です。木と岩は漢画風のゴツゴツした線で描かれており、草の葉や鳥には全く異なった線を使っている。
B. 木の根には漢画のテクニック転折(てんせつ─筆をころがして描く)が用いられ、立体感を出すようにしています。笹の葉はシャープでむしろ平面的に描いており、さらに遠くの葉にはやわらかいやまと絵風の線で描いている。このすごいミックスぶりを見よ。
C. やがて雪舟は、和漢2つの線を踏まえた上でのオリジナルな線による、この「天橋立図」を描きました。漢画風でもなく、和漢チャンプルでもない、あたらしい「日本的な線」ではないでしょうか。雪舟のやった仕事は、漢字にひらがなを加えてあたらしい日本の言葉をつくったこととよく似ているように思われます。